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オーストラリア在住者が気付いた『日本の医療制度 』とは?【海外の日本人】

聴診器

日本を離れて海外に暮らしを移した海外移住者(在外日本人)を特集します。

厚生労働省が発表した「平成29年の医療費の動向」によると、平成29年度の医療費は42.2兆円となり、前年度と比較すると約0.9兆円の増加となったことが分かったそうです。この数値は、過去最高の数値となり、なんと10年間連続で医療費が過去最高を記録する異常事態が発生しています。増え続ける日本の医療費ですが、海外ではどんな状況なのでしょうか。

ちなみに、イギリスの大手一般新聞ガーディアン紙によると、オーストラリアの2015年度医療費がGDPの10%を超える自体に突入したことを報じています。

今回は、オーストラリアに移住して6年になる「Yukippe」さんが感じた日本とオーストラリアの医療制度についてです。世界共通の問題となりつつある、医療制度について、海外の視点で考えてみましょう。

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オーストラリアにも医療費無料制度「MEDICARE」がある

日本は国民全員に対し、「国民皆保険制度」や何らかの健康保険への加入を義務付けている。これにより、3割負担で我々は適切な医療を受けることができる。日本において、プライベートで医療保険に入るケースは、治療費というよりは入院費や治療中の無収入状態を補うものである。

対してオーストラリアはというと、永住権もしくは市民権を有する居住者に対して、MEDICAREという国民医療保険が与えられている。MEDICAREの場合、公立病院での治療費は無料で、よほど大きな手術や救急車を手配しない限りはほとんど金銭的負担は発生しない。

海外での高額医療費は当たり前だった

私の夫が、胸痛を訴えて公立病院の救急外来にかかった。心臓への異変を疑い2タイプの心電図検査と血液検査を行い、2時間ほど救急外来で様子を見てもらった。結果、異状はなかったのだが、安心もつかの間、私たちには治療費への不安があった。MEDICAREを取得したものの、使ったことのなかった私たち。オーストラリアで学生の時分、病院にかかった際にはレントゲンで3万円、血液検査で1万円と簡単な検査とドクターの診察でゆうに7万円近くなり、学生保険でほとんど返ってきたものの、その治療費は日本のものとはけた違いであった。

しかし、夫の健康は金銭には代えられないので、覚悟して救急外来を受診したのだが、求められたのはMEDICAREカードの提示のみであった、噂通りの医療費無料!万歳!これだけ聞くと、オーストラリアのMEDICAREのほうが日本より優れているように聞こえるし、日本のように民間の保険に入る必要もないように思える。

一見無敵と思える「MEDICARE」だったが…

しかし、実際にはほとんどのオーストラリア人が民間の医療保険へと加入している。それはなぜか、実はオーストラリアでは治療を無料で受けることができるゆえに、人々がかなり気軽に病院を受診する。また、私立病院に罹る費用のないものが公立病院に殺到することもあって、治療は常に順番待ちである。

私の友人は人口膝の置換術を受けるのに2年待ち、その間いつも痛みに耐えていた。また他の友人は目の手術を5年待っている状態である。プライベートの医療保険に加入していると、私立病院での治療が即座に受けられるし、公立病院での治療も優先的に見てもらえる。また、日本では民間病院への搬送は無料である救急車も、オーストラリアではプライベート保険に入っていない限り有料で救急救命士2名を有する場合、1時間ほどで10万円前後かかる。

薬

海外の歯科医療費は本当にバカにならない

さらに、オーストラリアのMEDICAREが徹底的日本の医療保険に劣る部分は歯科医療費である。
オーストラリアに留学に行くとなると、エージェントには必ず「歯科治療を終えてからいくこと」を強く押される。それは、この国の歯科医療が保険治療外である上に、そもそもかなり高額であるからだ。レントゲンに8千円、詰め物をするのに訳3万円程度、私は根幹治療とかぶせ物で計3回の通院、30万円ほど支払った。オーストラリア国民にも歯科医療の負担はかなり重く、バリやタイなどで安く治療を受けるために長期休暇をとる者もいる。

妊娠・出産も日本とオーストラリアは大きく違う

また、妊娠・出産においても日本とオーストラリアで医療制度や処置そのものに差がある。
日本において出産は疾病でないという考えで捉えられているので、治療には本人負担になる。出産費用はトータル40万前後といわれている。しかし、出産すると出産一時金が42万円給付されるので、実際には無料のようなものだ。日本の妊婦検診はこまめに日程が組まれ、都度エコーで赤ちゃんの位置や姿が目視できるのも良い点だ。

オーストラリアはというと、出産自体は検診から出産費用まですべてMEDICAREでカバーされ無料である。しかし、検診は1か月に1度程度で、エコーは生まれるまでに2,3回程度だ。妊娠症候群といわれる妊娠高血圧や妊娠糖尿病にも日本ほど厳しい数値は設けられていない。彼らは私たちより身長も体格も大きく、基準値が違うというのは納得できるが、アジア人の私たちとしてはオーストラリアのよく言えば楽観的な、悪く言えばおおざっぱすぎる妊娠管理を少し不安に思う心もある。

手術風景

日本の医療制度の素晴らしさに海外に出ると身に沁みる

医療費の増幅は一種の社会問題でもあるが、日本国民は国民保険のおかげで万人が平等に適切な医療を受けられるようになっている。日本は先進国の中でも高い医療技術を誇っており、その質はかなり高い。
オーストラリア在住者の私は日本の医療ほど自分の身をこの国の医療に委ねきれないし、医療制度にも少し不安を憶えている。
日本の医療制度の素晴らしさを、海外に出て身に染みて感じている。

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