イタリア在住アラフォー女子が日本を離れて気づいた『理想郷は存在しない』ということ【海外の日本人】

イタリア

日本を離れて海外に暮らしを移した海外移住者(在外日本人)を特集します。

今回は、イタリアに住む「MIYOSHI」さんの記事です。

日本国外に住む、海外在留邦人は150万人に迫る勢いで伸長しています。欧州のイタリアに住む日本人は2017年時点で約1万5千人が滞在しているとされています。

これから、ゴールデンウィークや夏休みで海外旅行に出かける方もいらっしゃるかもしれません。そんな、海外旅行でも、日本を離れてみるだけで、日本では当然だったことが、うまくいかなくなることがあります。それが旅の醍醐味ではありますが、日本を離れると気づくことも多くありそうです。

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国際結婚でイタリアに移り住む

国際結婚で日本を離れてほぼ10年。イタリア在住です。私は最初の5年間くらいは日常生活を送るだけで、一日の終わりに本当にぐったりするほど疲れていました。
当然、異国なのだから生活習慣が違うのは分かっていましたが、それに慣れることはなかなかの努力がいりました。

便座の蓋がないということ

まず、家庭内では、便座の蓋がない!という些細なことから始まりました。人生で便座の蓋を買いに行く事があるなんて思いもしませんでした。また日本の便座のように暖房機能なども付いていないので、うっかり座ると、冷たい!と思わず飛び上がることも多々ありました。
もちろんウォシュレットなる機能も付いているはずはなく、自分の尻を洗うという、至極当然な行為ながらも、なんと原始的な生活なのだと戸惑ったことを覚えています。

水道代が高いのでシャワーで十分

それから日本人の私たちは、寝る前にお風呂に入ることが習慣になっていますが、こちらではそんな人はいません。

第一の理由が、水道代が高いからです。光熱費や水道代のことと、元々シャワーで十分、夏以外はなんなら3,4日入らなくても平気という認識が多いようです。
日本のように、湯船と洗うところが別れている様式ではないので、それも水道代の掛かる原因でしょうね。

細かいお釣りは気にしない

外に行けば、お釣りがきっちり返ってきません。1円2円など、はしょられることもありますし、逆にこちらが足りないときは、それくらいならいいよと言ってくれることもあります。最後に集計しないんですかね。日本だったら1日の終わりに、レジの金額と現金など、きっちり合わせるまで帰れないで、皆でレジの周りを探したりすることもありますよね。

郵便物は遅れて当然

それから郵便物。最近は良くなったほうで、午前か午後と配達時間を選ぶこともできるようになりました。
選んだからには、午前中どこにも出ないで待ってるのですが、それでも来ないことが普通にあります。全く選択肢の意味がないのですが。そして謝りません。それなのに、来たときにはインターホンを何度も押したりします。逆パターンもあって、電話が鳴ったと思ったら「今から5分で着きますから」なんていうことも。スーパーから走って家に帰るような、イレギュラーも今では慣れっこです。

電車の遅れは大前提

電車だって、予約をしたのに、その電車が直前で運休になったり、40分くらいの遅れがあったり。電車の電工掲示板に最初から「遅れ」の表示があるのですから、もう遅れはあるものとしての運行なんですよね。日本のように、7分あるから乗り換え出来るな!なんてことは絶対に絶対に不可能です。

イタリアでは寛容さが良い面になる

日本を離れてみることで、本当にカルチャーショックが大きすぎました。自分の想像をはるかに超えることの連続です。離れてからこそ知る日本の良さを十分過ぎるほど感じています。

ただ良い面もあるのです。日本はきっちりしすぎている節があって、例えば車の運転中に3秒停止していなかったからと違反切符を切られたことがあります。目視確認は当然した上でのことです。こんなこと、こちらだったらありません。何も起こっていないのに、誰もそんな秒数を気にしません。

あおり運転で事件なんて聞いたこともありません。あおるけれど、それで文句のひとつも言って抜かして去っていく。それだけのことです。執拗にあおり続けるなんて、根気のいることはしません。

ベビーカー論争もありません。ベビーカーで堂々と電車の通路を塞ぐ親がいましたが、誰か来たらどかす、必要以上に小さくなって謝るなんてことはありません。
皆、邪魔だけど、でもしょうがないよね、と思っているからだと思います。

全てが完璧な理想郷は存在しない

どこにも理想の国なんてないんですよね。全部が全部良い理想郷は、存在しない。人種差別だってされますし、不便なことなんて山ほどあるし、予定は立たないし。
私は日本を離れてから、心底日本の良さを痛感しましたが、その逆も感じています。
どちらの良さと欠点を知ること、また外から眺めること、その重要さを知ったことは私の財産になったと思っています。でも、海外生活は本当に大変です!

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